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    透析に使う薬の種類や用量をまとめたよ!

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    どうもすずめです。

    今日は透析の薬について記事を書こうと思います。

    すずめ
    すずめ
    透析って難しいイメージですよね

     

     

    以前の薬局の時に

    「併用薬はなにかありますか?」

    と聞いたら

    「透析の薬を飲んでいる。医師には紹介状で見せたから大丈夫」

    と言われました。

     

    このときの心の中では

    「透析の薬ってなんだろう?」

    と思いました。

    処方内容がビオスリーだけだったのでお渡しして、「次回確認させてくださいねー」

    で終わっていました。

    すずめ
    すずめ
    正直こういう対応は多いと思います。汗

     

    その後いろいろあり透析の処方に触れるようになりました。

     

    今回は簡単にですがまとめました。

     

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    透析とはなに?

    基本的に慢性腎不全の方が行うものです。透析とは腎臓の機能の代わりをするものです。

    腎臓の機能が低下して本来なら排泄できるはずの老廃物が排泄できずに体に溜まってしまう。そのため透析によってその老廃物を除去するというものです。

     

    腎臓の機能とは

    • 尿の産生
    • 毒素の排泄
    • 血圧管理
    • 貧血管理
    • 骨の管理

     

    透析は主に2種類にわかれます。

    血液透析(HD)

    ダイアライザーという機械に通して血液をろ過する。通常1回4時間で週3回透析をする。

    事前にシャントを作成する。理由は血液量がたくさん必要だからです。

    すずめ
    すずめ
    シャントとは腕の動脈と静脈をつなぎあわせたものです。
    すずめ
    すずめ
    透析患者はシャント管理が大切です。シャントの音を聞いて異常がないかを確認したり、あとは荷物とかも逆の手で持ったりします。シャントは透析の生命線なのです。

    腹膜透析(PD)

    自分の腹膜を透析膜として利用する方法。腹膜内に透析液を入れておくと腹膜を介して血液中の老廃物や塩分などが透析液に移動する。

    すずめ
    すずめ
    薬がメインなのでこの辺はさらっと行きます。

     

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    透析患者が服用する薬の種類

    透析患者はいろいろな薬を服用します。今回は院外で処方される薬のまとめです。ちなみに院内では腎性貧血のためのネスプとかも使っていますね。

    血圧の薬

    透析患者は降圧薬、昇圧薬どちらも使います。

    透析患者は無尿だったり乏尿だったりするので、余分な水分を出して血圧コントロールが難しいです。ですので高血圧になりやすいです。だから降圧薬をガンガン入れます。ガンガン併用します。

     

    一方透析中は透析で水分を抜くので血圧が下がります。なので透析前に昇圧薬を入れることがあります。

     

    降圧薬例

    • レニベース
    • アジルバ
    • アムロジン
    • セロケン
    • ヒドロクロロチアジド
    • カルデナリン
    • アルドメット

    など様々な系統の薬

     

    昇圧薬例

    • ドプス
    • アメジニウム
    • メトリジン

    など

     

    もう少し詳しくまとめました!

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    ビタミンD製剤

    透析患者では腎機能低下でビタミンDが活性化できないために活性型ビタミンD3製剤を投与します。

     

    例:ロカルトロール、アルファロール、フルスタンなど

    カルシウム受容体作動薬

    透析患者では活性型ビタミンD3の低下→腸管からのカルシウム吸収の低下→血中のカルシウムを補うために副甲状腺ホルモン(PTH)分泌促進。

     

    となります。結果骨がもろくなり血液中のカルシウム濃度も高くなりすぎてしまいます。

    これを抑えるのがカルシウム受容体作動薬です。

    例:レグパラ、オルケディアなど

     

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    リンの薬

    透析ではリンの除去が十分にできないので患者はリン吸着剤を服用。血液中のリンが増加するとカルシウムと結合して様々な部位に沈着して悪影響が出る。

    例:レナジェル、キックリン、カルタン、ホスレノール、リオナ、ピートルなど

    リンの薬についてはこちらの記事をどうぞ!

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    すずめ
    すずめ
    透析患者はリンの管理が大切です。リンって透析でもしっかり除去できないんですよね・・・。一方クレメジンは透析ではでません。透析で効率的に除去されるからです。

    下剤

    透析患者は水分制限があるので便秘になりやすいです。またカリウム制限もあるので食物繊維が不足しやすいのも理由の1つです。

    例、プルゼニド、アローゼン、モニラック、アミティーザ、リンゼス、グーフィス、麻子仁丸、浣腸など

     

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    すずめ
    すずめ
    ラグノスNFゼリーが出てきて透析患者の便秘治療の幅が広がったのは嬉しいですね!

    カリウム低下薬

    透析患者は腎機能低下のためカリウムが排泄できないのでカリウム低下薬が処方されます。

    例:ケイキサレート、アーガメイト、カリメートなど

     

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    利尿剤

    腎臓がまだ尿を作ることができるのであればラシックスなどを入れて腎機能を温存してあげます。尿量を確保するということはイコール腎機能温存に繋がります。

     

    例:ラシックスなど

    糖尿病薬

    糖尿病が透析導入の原因の大半なのでこの系統の薬を服用する方は多いです。

    例:トラゼンタ、テネリア、シュアポスト、セイブル、ベイスン、トルリシティなど

    すずめ
    すずめ
    胆汁排泄型のトラゼンタが透析には使いやすいですね。圧倒的に処方量が多いです。

    鉄剤

    透析患者は鉄が不足している患者が多いです。

     

    例:フェロ・グラデュメット、フェロミアなど

    腎性貧血の薬

    腎臓が機能しないので腎性貧血の薬を入れます。

    ネスプなどですね。

     

     

    しかし、最近新薬が出て、院外でも見る可能性のある薬があります。

    それはHIF-PH阻害薬という分類の薬である

    エベレンゾ

    という薬です。

    すずめ
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    エベレンゾについては「エベレンゾについてまとめたよ!」へ
    すずめ
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    ダーブロックという薬も新たに発売されました!詳しくは「ダーブロックの勉強会やったよ!簡単にまとめたよ!」へ

    透析患者に適さない薬

    酸化マグネシウムは一般的な便秘の薬ですが透析患者だとマグネシウムが蓄積するので通常は用いられません。ただ、低マグネシウム血症もよくないので透析専門のDrはごくごく少量で使うことがあるみたいです。(私はまだ見たことがありません。)

    アルミニウム含有の胃薬などもやっぱりアルミニウムが蓄積するので用いられません。

    クレメジンは透析導入を遅らせる薬です。尿毒症毒素を吸着します。しかし透析になるとその毒素を透析で除去できるので不要になります。だから処方になりません。

    メトグルコは透析患者には乳酸アシドーシスの恐れがあるので禁忌です。

     

    などなどたくさんあります。

    透析門前薬局が実際に現場で参考にしているもの

    透析患者は減量しなくてはいけない薬だったり禁忌の薬が多いです。

    例えばリリカは75mg/日ですしタミフルは1カプセル飲みきり終了です。

    こういった透析患者の用量の調べ方は

    この本を使っています。各薬剤ごとに詳しく用量が載っていますし、医師に疑義照会するときもこの本の名前を出せばいいので気が楽ですね。

     

    あとは

    日本腎臓病薬物療法学会が出している

    腎機能低下時に最も注意が必要な薬剤投与量一覧

    [blogcard url=”https://jsnp.org/ckd/yakuzaitoyoryo.php”]

    でもよく調べています。

    すずめ
    すずめ
    他にもドグマチールとかトランサミンとか用量に注意が必要な薬は多々あります。
    すずめ
    すずめ
    透析門前の薬局の様子を記事にしました。詳しくは「【薬剤師必見】透析の門前の薬局ってどんな感じなのか教えます!」へ

    透析の薬ってなんだろう、どんな種類があるのだろう【用量の調べ方なども】のまとめ

    「透析の薬飲んでいる」

    という患者は上記のような薬を飲んでいることが多いです。

    結構たくさんの薬を飲んでいることが多くて大半の患者が処方箋2枚以上のイメージです。

    ですので重複とかには十分気をつけましょう。

    すずめ
    すずめ
    今回はさらっと透析の薬やらについてまとめました。次回は個々の薬剤に対してもっと詳しく書きたいですね。あとは禁忌薬や減量が必要な薬なども書いていく予定です。

     

    透析患者への投与量【ピロリ菌の除菌】【インフルエンザなど】はこちら

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