そうもすずめです。
今回はラグノス経口ゼリーとラグノスNF経口ゼリーの違いについてです。
結論から書いてしまうと適応が違います。
ラグノスNF経口ゼリーは国内で初めて慢性便秘症の効能効果を取得したラクツロース製剤となっています。
これはとっても大きなことです。なぜなら透析患者にも使える適応だからです。透析患者は便秘になりやすいのでラグノス経口ゼリーの処方は今までも多かったです。しかし実際は慢性便秘症の適応がないのでよくないことだったんですよね。適応外ということですね。それがラグノスNF経口ゼリーなら堂々と使えるようになります。
それでは各薬剤についてもう少し詳しく触れていきます。
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ラグノス経口ゼリーについて
ラグノス経口ゼリーは1包中(16.05g)にラクツロースを6.5g含有している製剤です。
適応についてはラグノス経口ゼリーの添付文書より
高アンモニア血症に伴う下記症候の改善
精神神経障害、手指振戦、脳波異常
産婦人科術後の排ガス・排便の促進
となっています。
慢性便秘症の適応はないですよね。
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ラグノスNF経口ゼリーについて

ラグノスNF経口ゼリーは1包中(12g)にラクツロースを6.5g含有する製剤です。
適応についてはラグノスNF経口ゼリーの添付文書より
慢性便秘症(器質的疾患による便秘を除く)
高アンモニア血症に伴う下記症候の改善
精神神経障害、手指振戦、脳波異常
産婦人科術後の排ガス・排便の促進
となっています。
ラグノス経口ゼリーとラグノスNFめっちゃ経口ゼリーの異なる点
- ラグノスNF経口ゼリーのほうが約4g内容量が少ない→患者が飲みやすく患者の負担が軽減されている。
- ラグノスNF経口ゼリーにのみ慢性便秘症の適応がある。
- ラグノスNF経口ゼリーのほうが純度が高い→余分な糖であるガラクトースなどの含有量が減る→慎重投与の欄の糖尿病患者が削除
。
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モニラックシロップと書かれている処方箋から、ラグノスNF経口ゼリーへの切り替えはできる?
先発品はモニラックシロップですよね。
ここで疑問が一つ。
モニラックシロップは液体製剤。一方ラグノスNFはゼリー製剤。これって変更していいの?類似の剤形しかジェネリック変更は認められていないはずだけれど。。。
わからないのでメーカーに聞きました!
返答としては下記になります。
- モニラックシロップのジェネリックがラグノスNF経口ゼリー(ラグノス経口ゼリー)のため変更はOK。
- 液剤とゼリー剤の違いはあるが薬価基準収載医薬品コードではQ~Sは液剤であって、Qに該当するゼリー剤はすべて液剤扱いとなるためOKとのこと。
- しかしモニラックシロップしかない適応があるため念の為医師に問い合わせたほうがいいとのこと(モニラックシロップにしか小児における便秘の改善という適応はない)
透析患者の便秘について(ラグノスNFが活躍)
透析患者はすごく便秘をしやすいです。
その理由は
- 水分制限がある(無尿、乏尿で余分な水分が排泄できないから)
- 食物繊維を取りにくい(野菜や果物はKが豊富。乏尿、無尿なのでKが排泄できずにたまり高K血症の恐れがあるから)
など理由があるからです。
また、一般的によく使われる酸化マグネシウムもマグネシウムが溜まってしまう恐れがあるため基本的には使われません。
透析患者によく出る便秘の薬には
プルゼニド、アローゼン、ラグノスゼリー、麻子仁丸、リンゼス、グーフィス
などがあります。
中でもラグノスゼリーは大腸刺激性の下剤ではないので慣れなども起こりにくく透析患者にとって使いやすい便秘の薬です。しかし適応がありませんでした。ラクツロース製剤はすべて大人の透析患者の便秘に対しては適応を持っていませんでした。
しかし今度登場するラグノスNF経口ゼリーは
国内で初めて慢性便秘症の効能効果を取得したラクツロース製剤
となるので適応上も問題がないです。
ですので発売されたらすぐにラグノスNF経口ゼリーに切り替えていこうと考えています。
ラグノス経口ゼリーとラグノスNF経口ゼリーの違いや特徴について【透析患者の新たな選択肢】のまとめ
- ラグノスNF経口ゼリーはラグノス経口ゼリーと違い慢性便秘症の患者に使える
- ラグノスNF経口ゼリーのほうが1包の内容量も少なく患者が飲みやすい
- ラグノスNF経口ゼリーのほうが純度が高くて糖尿病患者にも安心して使える
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