どうもすずめです!
今回は下剤についての記事です。
上記の疑問にお答えします。
- 最近発売された下剤の特徴
- それぞれの下剤の作用機序
- 用法用量
- 併用について
上記について記載していきます。
m3.comは医療従事者にとって、とても有用なサイトです。
無料で最新のニュースをいつでも見られる。
常に勉強、最新情報が必要な医療従事者にとって必須のサイトです。
m3.comの入会手順が概要などをまとめたページも用意しています。悩んでいる人は一度お読みください。
最近発売された下剤の特徴(アミティーザ、リンゼス、グーフィス、モビコール)
今回はアミティーザ、リンゼス、グーフィス、モビコールの4種類についてです。
アミティーザ(ルビプロストン)
慢性便秘症の効能を有する世界初のクロライドチャネルアクチベーターで小腸からの水分分泌を促進する。
適応:慢性便秘症(器質的疾患による便秘を除く)
用法用量:通常,成人にはルビプロストンとして 1 回24μgを 1 日 2 回,朝食後及び夕食後に経口投与する.なお,症状により適宜減量する.
主な副作用は下痢(30%)、悪心(23%)、腹痛(6%)
通常用量での1日の薬価246円
リンゼス(リナクロチド)
グアニル酸シクラーゼC受容体アゴニスト。体内にほとんど吸収されずに腸管上皮細胞表面の受容体に結合して活性化して腸管分泌、腸管輸送能が亢進する。
適応:便秘型過敏性腸症候群、慢性便秘症(騎士素敵疾患による便秘を除く)
用法用量:通常、成人にはリナクロチドとして0.5mgを1日1回、食前に経口投与する。なお、症状により0.25mgに減量する。
主な副作用は下痢(11.6%)、腹痛が(1-5%未満)
通常用量での1日薬価179.8円
グーフィス(エロビシキバット)
世界初の胆汁酸トランスポーター阻害剤。
回腸末端の胆汁酸トランスポーターへ直接作用して胆汁酸の再吸収を抑制することで大腸に流入する胆汁酸量を増やす。その結果、水分分泌促進と消化管運動促進の2つの作用で排便効果を促す。
適応:慢性便秘症(器質的疾患による便秘を除く)
通常用量での1日の薬価211.6円
用法用量:通常、成人にはエロビキシバットとして10mgを1日1回食前に経口投与する。なお、症状により適宜増減するが、最高用量は1日15mgとする。
主な副作用は腹痛(19%)、下痢(15.7%)、下腹部痛、腹部膨満感
モビコール
海外のガイドラインにおいて慢性便秘症の治療薬として推奨されている。
2歳以上に使用可能。
ポリエチレングリコールの浸透圧効果により腸管内の水分量が増加する。
腸管内の電解質バランスを維持するために電解質が配合されている。
適応:慢性便秘症
通常用量での1日の薬価167.8円
用法用量:
本剤は、水で溶解して経口投与する。
通常、2歳以上7歳未満の幼児には初回用量として1回1包を1日1回経口投与する。以降、症状に応じて適宜増減し、1日1~3回経口投与、最大投与量は1日量として4包まで(1回量として2包まで)とする。ただし、増量は2日以上の間隔をあけて行い、増量幅は1日量として1包までとする。
通常、7歳以上12歳未満の小児には初回用量として1回2包を1日1回経口投与する。以降、症状に応じて適宜増減し、1日1~3回経口投与、最大投与量は1日量として4包まで(1回量として2包まで)とする。ただし、増量は2日以上の間隔をあけて行い、増量幅は1日量として1包までとする。
通常、成人及び12歳以上の小児には初回用量として1回2包を1日1回経口投与する。以降、症状に応じて適宜増減し、1日1~3回経口投与、最大投与量は1日量として6包まで(1回量として4包まで)とする。ただし、増量は2日以上の間隔をあけて行い、増量幅は1日量として2包までとする。
主な副作用は発疹、下痢、腹痛、悪心、下腹部痛などです。
スポンサーリンク
アミティーザ、リンゼス、グーフィス、モビコールの併用について
ぶっちゃけ併用についてはよくわかりませんでした。保険の関係が微妙となります。
以下、製薬会社に電話やMRに電話して調べたことを記載します。
アミティーザの製薬会社に電話
アミティーザとグーフィス、あるいはリンゼス併用は一応OKらしい。でもおすすめはしない。IFで同効薬だからとのこと。保険については不明とのこと。
モビコールの製薬会社に電話
モビコールとアミティーザ、あるいはグーフィス、リンゼスは作用機序的には併用OKとのこと。しかい保険は不明とのこと。
原則としては薬は安いのから使うと回答あり。
カマやプルゼニドですね。それらが効かなかったり使えなかったりしたらアミティーザやモビコールなどの高い薬剤という順番みたいです。そのため併用だと保険が高くなるので切られないとは言えないとのこと。
ちなみに透析の事を聞いたら禁忌ではないとのこと。海外では20年以上使われているが透析にだめとは聞いたことがないとのこと。電解質が入っているがそれはあくまで下剤で体内の電解質が失われるための補充なので影響はほぼないとのこと。
グーフィスの製薬会社に電話
グーフィスとリンゼスなどの併用は薬価の関係で保険が微妙とのこと。ごくごくたまにの併用なら大丈夫とのことだが大人数にやるとまずいとのこと。また一発査定ということはなく、まずは注意からくるとのこと。
リンゼスの製薬会社に電話
リンゼスとアミティーザ、あるいはグーフィスは併用は禁忌ではないとのこと。同効薬なので副作用の可能性が上がるとのことで勧めてはいないとのこと。また、保険で切られる可能性があるとのこと。
持田製薬の勉強会にて
この前持田製薬のグーフィスに関しての勉強会がありました。
そこでの内容を記載します。
- 最初にグーフィスなどの処方はNG。最初はOTCやカマ、プルゼニドなどの安い薬から治療する。いきなりグーフィスだと保険NG
- グーフィスを調節して使用するのはOK。だが継続使用のほうが本当はよい。
- 頓服便秘時は保険的にNG
- 5-8時間くらいでグーフィス効く、リンゼスは24時間以内、モビコールは2日くらいで効く
- グーフィスとリンゼスなどの併用は機序的にはOKだが保険的に目をつけられる可能性あり。Drが症状表記をしっかりして、1種類では不十分だからとしっかり理由をかけばOKとのこと。
- グーフィスは最初の1日、2日はキリキリ腹痛起きる人がいる。でもその後はおさまっていく。
私は胃腸科の門前で働いているのでこういった下剤の処方はよく見ますね。あとは胃腸科関係でアコファイドの記事やピロリ菌除菌、潰瘍性大腸炎の記事も書いています。
詳しくは「アコファイドとPPIって併用できるの?」の記事へ
詳しくは「ピロリ菌の3次除菌やペニシリンアレルギーのピロリ菌除菌について」の記事へ
詳しくは「潰瘍性大腸炎の薬ーペンタサ、アサコール、リアルダの違いや特徴についてー」の記事へ
【慢性便秘症治療薬】アミティーザ、リンゼス、グーフィス、モビコールの違い、特徴、併用についてのまとめ
- アミティーザ:クロライドチャネルアクチベーターで水分分泌促進。悪心などの副作用に注意。
- リンゼス:グアニル酸シクラーゼC受容体アゴニスト。水分分泌、腸管輸送能亢進。食前用法。食後だと下痢しやすい。
- グーフィス:胆汁酸トランスポーター阻害剤。胆汁酸の再吸収を抑制する。機序的に食前用法
- モビコール:マクロゴール4000が主成分の下剤。浸透圧の関係で腸管水分量が増加する。子供にも使える。水に溶かして服用
- 併用についてはだめではないが保険的に微妙。そしておそらく地域のMRも回答が明確にできないのではないかと思います。
薬剤師って一生勉強が必要な職種ですよね。
でも勉強は大変だし、書籍はお金がかかる。
そんな人にはm3.comのサイトがおすすめ。無料で会員登録ができて、最新の情報が手に入ります!
m3.comは医療従事者にとって、とても有用なサイトです。
無料で最新のニュースをいつでも見られる。
常に勉強、最新情報が必要な医療従事者にとって必須のサイトです。
m3.comの入会手順が概要などをまとめたページも用意しています。悩んでいる人は一度お読みください。